タカサゴクロサギ(高砂黒鷺、学名:Ixobrychus flavicollis)は、ペリカン目サギ科に分類される鳥類の一種である。和名は、「台湾に生息する黒いサギ」ということからついた。日本に留鳥として生息するクロサギとは属が異なる(クロサギはコサギ属「Egretta」)。

分布

中国南部、台湾、東南アジア、インド、ニューギニア、オーストラリア北部で繁殖する。北方の個体は冬季に南へ渡り越冬する。

日本では、亜種タカサゴクロサギが迷鳥として新潟県、千葉県、広島県、男女群島、トカラ列島、沖縄県、大阪府、京都府などで記録されている。

形態

全長は約58cm。翼開長は54-66cm。雄成鳥は頭部から背、翼、尾にかけての体の上面が、わずかに青みがかった黒色である。体の下面は黄褐色で、黒褐色の縦斑が密に入っている。嘴は黒く細長く、足は暗緑色である。雌成鳥は、体の上面が黒褐色である。幼鳥は雌成鳥と羽色が似ているが、頭部が淡褐色である。

生態

水田、湿地、アシ原、草原、マングローブ林などに生息する。単独もしくは番いで生活する。日本では、ほとんどが単独での記録である。

食性は肉食性で魚類、両生類、昆虫類を食べる。

繁殖形態は卵生。樹上やアシ原に雌雄共同で巣を作り、1腹3-6個の卵を産む。抱卵、育雛とも雌雄共同で行う。

亜種

以下の3亜種に分類される。

  •  Ixobrychus flavicollis flavicollis タカサゴクロサギ
  •  Ixobrychus flavicollis australis
  •  Ixobrychus flavicollis woodfordi

保全状態評価

  • LEAST CONCERN (IUCN Red List Ver. 3.1 (2001))

参考文献

  • 桐原政志 『日本の鳥550 水辺の鳥』、文一総合出版、2000年
  • 真木広造他 『日本の野鳥590』、平凡社、2000年
  • 『世界の動物|分類と飼育 コウノトリ目 フラミンゴ目』、財団法人東京動物園協会、1985年、39頁

関連項目

  • 日本の野鳥一覧
  • サギ

タカサゴクロサギ 日本の野鳥識別図鑑

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タカサゴクロサギ by 133isasan (ID:11207509) 写真共有サイトPHOTOHITO